N Group株式会社

ブログ

中小企業の経営者はサイゼリヤから学べる事は多い

2024年03月20日

 

あなたも何回かサイゼリヤを利用した事があるでしょう。

 

サイゼリヤは埼玉県吉川市に本社を置き、イタリアンファミリーレストラン「サイゼリヤ」を運営する日本の企業。

 

1970年代の日本のファミリーレストラン草創期にチェーン展開を開始した歴史があります。

 

何度も時代の荒波を乗り越えてきたサイゼリヤから私たち中小企業の経営者が学べる事は多いです。

 

今回はサイゼリヤの取り組みや工夫を見ていきたいと思います。

 

 

徹底したコストの合理化

 

サイゼリヤは自社農場を所有しており、食材の仕入れを大量に行うことで単価を下げています。

 

自社農場では野菜の品種改良も進めており、効率的な生産を実現しています。

 

メニューの選定にも力を入れています。揚げ物の提供をしないことで、フライヤーの設置費用や食用油の費用を削減しています。

 

 

また、レジ周りのコスト削減も特徴的です。

 

キッチンの横にレジを設置することで、会計をする際のスタッフの移動時間を短縮しています。これは他のファミリーレストランではあまり見ないものですよね?

 

また、メニューの値段を改定し、釣銭を渡す時間を削減しています。さらに、モバイルオーダー端末を導入して会計スピードを向上させています。

 

他にも人件費のコスト削減にもかなり取り組んでいます。

 

ホールスタッフは基本的に1人で回しており、マニュアル化された配膳方法や清掃手順により、効率的に業務を遂行しています。

 

スタッフの技量が一定なので、シフト管理にかける時間が短縮でき、必要最低限のスタッフ数で動くことも可能という事です。

 

他にも、業務コストの削減のために開店前・閉店後の清掃を効率化するため、掃除機の使用を廃止し、フロアモップを導入しています。

 

厨房のコスト削減にも力を入れており、効率的な食器洗いや食器の選定を行っています。

 

 

なぜ、こんな合理化に行き着いたのか?

 

サイゼリヤはただ単にマーケティング的に本格的なイタリア料理店より値段を安くして差別化を図ろうという単純な考えではないようです。

 

サイゼリヤは「日本を真に豊かな国にするお手伝いをする」を企業理念としています。

 

そのうえで「スパゲッティをラーメンと同じ価格で提供」することを念頭に、ポピュラープライスと呼ばれる価格相応かつ期待外れに終わらない価格帯とメニュー構成しました。

 

「安かろう悪かろう」ではなく「安くて美味しいもの」を提供することを企業のポリシーとしているのです。

 

これには現会長である創業者の正垣泰彦氏の経験が大きく影響しているようです。

 

洋食屋だったサイゼリヤの店舗が火事にあい、その再建中に氏は各国の飲食店をリサーチをしたそうです。

 

その結果、これからはイタリア料理だ!と目星をつけサイゼリヤをイタリア料理の店に転換変更したそうです。

 

しかし、客足はぱったりと途絶えてしまい、原因を考えたところ価格に問題があると考えました。

 

そして驚く事にメニューを全て7割引で販売するというチャレンジをします。

 

この判断が見事的中し「サイゼリヤ」は行列が出来るほどの大繁盛となったのです。

 

サイゼリヤの合理化はその経営理念と歴史から必然的に生まれたものだったのです。

 

 

サイゼリヤの手法を飲食業ではない中小企業に活かすには?

 

飲食店以外の中小企業でサイゼリヤの手法を応用してコスト削減や効率化を実現できる可能性があります。まとめてみました。

 

 

 

1.資材の効率的な調達

飲食店と同様に、他の業種でも資材の調達に工夫を凝らすことができます。例えば、自社製品の原材料をある程度、大量に仕入れることで、単価を下げることができます。

量を増やせなくても、既存の仕入先以外の選択肢を常に探す事も重要です。意外にも周りに既存よりも安く仕入れる事が出来る事は多いものです。

2.プロセスの最適化

作業プロセスを見直し、無駄なステップを削減することで効率化を図りましょう。例えば、オフィス業務の自動化やデジタル化を進めることで、人件費や時間を節約できます。

作業プロセスは日常化してしまい、どこに問題があるのか?改善すればいいか?分からない事も多いです。外部の人の目や力を借りる事も重要です。

3.人材の効率的な配置

スタッフの配置を最適化することで、人件費を削減できます。シフト管理や業務の効率的な配分を検討しましょう。

これも外部の専門家の手を借りる事をおすすめします。自社だけでは問題を見落とす事が多くなります。

4.ITツールの活用

クラウドベースのソフトウェアやアプリケーションを導入して、業務の効率化を図りましょう。顧客管理、在庫管理、会計ソフトなどが役立ちます。

社内でこれらの仕組みに明るい人がいないのでしたら、商工会にお願いするのも手です。インストラクターやトレーニングをお願いできます。

5.立地戦略の検討

飲食店と同様に、立地を工夫することで集客を増やすことができます。交通の便が良い場所や周辺の競合状況を考慮して、最適な場所を選定しましょう。

この中で最もコストがかかる事かもしれませんが長期的な視点で考えてみる事で選択肢が増えるはずです。

6.顧客とのコミュニケーションの改善

顧客とのコミュニケーションを強化することで、リピーターを増やすことができます。SNSやメールマーケティングなどを活用して、顧客との接点を増やしましょう。

多くの中小企業の手薄な取り組みですのでチャレンジする価値は大きいです。

 

 

まとめ

 

中小企業の成功には、基本戦略の押さえから、独自のアプローチを追求する姿勢が欠かせません。

 

サイゼリヤのように、聖域なしに食材調達やプロセス最適化、立地戦略を工夫し、効率的に経営することで、成果を上げています。

 

数値だけでなく、人材の配置やコミュニケーションにも目を向け、総合的な改善を目指しましょう。

 

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

TOPページに戻る

2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

アーカイブ

最近の投稿