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経営課題の「見える化」していますか?

2022年10月06日

 

経営課題を理解していなければ改善も改革もできません。

 

しかし、経営課題を経営者の頭の中にとどめていても解決にはなりません。

 

「見える化」して経営者、幹部、社員で共有する事が大切です。今回は意外に難しい経営課題の「見える化」について考えてみます。

 

誰も経営課題を認知していない?

経営者は誰でも自分の会社の経営を良くしたいと考えています。

 

しかし、なぜ経営課題を克服できずに苦境に陥ってしまう会社が後を絶たないのでしょうか?

 

 

 

通常、経営課題は大小様々な事が山積しています。経営課題の克服の必要性自体は理解しているけれど、何からどんな順番で着手していいか?なかなか一歩を踏み出せない経営者が多いです、

 

例えば「借入を減らしてから」「業績を改善させてから」「後継者育成を済ませてから」などといった理由をつけて先延ばししてしまうのです。

 

経営課題を明らかにして、優先順位を決めて問題解決の先送りをしない事が大切なのです。

 

なぜ経営課題の「見える化」が必要なのか?

経営課題を明らかにするという事は表現を変えて言うなら「見える化」する事です。

 

なぜ「見える化」が必要なのでしょうか?それは、課題や問題点の各論や全体を経営者、幹部、社員の誰にでも分かるようにする事が出来るからです。

 

誰もが目に見える形にして経営課題の改善のプロセスの問題点を共有することで、改善のための対策を効果的に行えるようになります。

 

このプロセスの中で課題をお互いに客観的に見る事ができるのが重要です。トップダウン方式で課題を見つけるのではなく全社員を巻き込む事ができるのが理想の「見える化」です。

 

そのためには適切に情報を共有して、そのプロセスも「見える化」させる事が大切です。

 

経営課題を「見える化」する方法

しかし「見える化」は思いの外難しいです。関与している税理士やコンサルタントが手伝ってくれるなら幸いですがそのような専門家が周りにいない事も多いはずです。

 

今回は経営課題を「見える化」するフレームワークを紹介致します。

 

ロジックツリー

経営課題に対してひたすらWhy(なぜ)を繰り返し問いていき、課題の正体を具現化するときに使われるフレームワークです。課題を掘り下げていくことから深いところまで見られますが、あぶりだす課題を漏れなく拾い上げないと本当の意味で解決すべき課題が見えないこともあります。
Whyを問い続ければ課題は見つかりますが、解決策まで見つかるとは限りません。解決策が見つからないときはHow(どのように)を問うようにしましょう。Whyと同様、How(どのように)を問い続ければ具体的な解決案が見えてきます。 引用:マイナビ顧問

 

 

MECE

MECE(ミーシー)とは「Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive」であり、「漏れなく」「ムラなく」経営課題を分析する手法です。課題を分析すると様々な事象が複雑に絡み合っていることも少なくありません。MECEではそうした事情をより細かく分析してシンプルに取り組む課題をあぶりだすようにします。
またMECEにはトップダウン型とボトムアップ型の2つがあります。トップダウン型は全体を見てから徐々に各要素を具体化していく方式です。ボトムアップ型は逆に個々の具体的な事情を集めて全体像を把握していく方式です。どちらが優れているということはありませんが、状況に応じて適切なほうを選ぶ必要があります。 引用:マイナビ顧問

 

SWOT分析

SWOT(スウォット)は会社の状況をStrength(強み)とWeakness(弱み)、Opportunity(機会)とThreat(脅威)のそれぞれの観点でチェックして、環境分析する手法です。各視点で分析したら、今後どのようにするのかを決めていきます。たとえば強みの要素が弱みをカバーできるのであれば、弱みはとりあえずそのままにして強みをひたすらに伸ばしていくなどが挙げられます。 引用:マイナビ顧問

 

TOWS分析

「SWOTで判明したことをどう生かせばいいのかわからない」という時はTOWS(トゥーズ)分析をしてみてください。SWOTの4つの項目を立て横に並べて戦略を構築していく手法です。S(強み)とW(弱み)、O(機会)とT(脅威)をそれぞれペアにして、縦横に並べて重なったもの同士を組み合わせて戦略を作っていきます。この時大切なのが「書き出すとチェックを繰り返す」こと。1回だけでは良い案が出ないこともありますので、何度も繰り返して納得する答えを作るようにしましょう。 引用:マイナビ顧問

 

VRIO分析

VRIO(ヴリオ)とはValue(経済価値)、Rareness(希少性)、 Imitability(模倣可能性)、Organization(組織体制)の4つで経営資源の有無を判断する方法です。社内の事業部で希少性を生み出せる活動ができるかどうかや、他社にまねできないものができるかどうかなどの観点で会社や事業部を判断します。
VRIOで判断するときは市場の状態もチェックするようにしましょう。たとえばR(希少性)を持っていたとしても市場の参入が多くなり、競争が激しくなったことから自社のR(希少性)が生かせなくなったなど、予想していなかったことが起きる場合もあるためです。 引用:マイナビ顧問

 

 

経営改革を絵に描いた餅にしないために

いくらフレームワークを駆使して経営課題を「見える化」しても実際に課題解決のために行動する事は難しいです。

 

絵に描いた餅にしないためにはどうすればいいのでしょうか?

 

そのための大きな手助けになるのは会社の「ミッション」です。

 

 

「ミッション」と「経営理念」は同じものと捉えがちですが実は異なるものです。

 

「経営理念」は社長が使命感を持って行っていることは、社長が大事にしている考え方です。

 

そして、それが社内に浸透した場合に、企業の「ミッション」となるのです。 さらにミッションを一言でいうなら、「日々果たすべき使命」です。

「企業の存在意義」「企業のあるべき姿」「企業の志」なのです。

「なぜその企業はそのビジネスをしているのか?」という、企業活動の根幹に当たる部分がミッションです。

 

ミッションを経営者、幹部、社員で共有して経営課題を解決するためのモチベーションにするのです。

 

そのためには様々な社内改革が必要になる事もあるでしょう。しかし成長している会社はこのような基本をしっかりとブラッシュアップし続けているのです。

 

まとめ

経営課題を「見える化」するのは早いに越したことはありません。

 

「借入を減らしてから」「業績を改善させてから」「後継者育成を済ませてから」というのは面倒を避けたいという姿勢につながります。

 

稲盛和夫さんがこんな名言を残しています。

 

『何としても事業を成功させたいという強い「思い」や、格闘技にも似た「闘争心」のない者は、そもそも経営者にはふさわしくありません。』

 

勇気をもって前に進みましょう。

 

今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。

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